魔法少女まどか☆マギカ 第5話『後悔なんて、あるわけない』

さやか初仕事に出勤するも、御同業の佐倉杏子に邪魔されるの巻。
「ボー」っと視聴しておりますとお話は澱みなく進んでおりますし、さやかと杏子のアクションなどもございまして「よく出来たエピソード」とだけ認識してしまいそうになります。
冒頭。
前回の感想で「(魔女っ娘として)契約シーンの不思議な省略」と書きましたが、それは今回の冒頭に持ち越されていたようでございます。…これだから先走って書くもんじゃありませんね(笑)
で、これがとても不気味な描写でございまして、さやかと向き合うキュゥべえの影がどことなく「悪魔然」として描写されていたところですとか、契約を完了したさやかの影がまるで魂(あるいは「生命」を)喪って倒れてしあったように見えたところなどは特に、ね。
もちろんアニメと言うものは、監督が意識しないものは画面に映し出されることはございませんので「そう見えるよう」描いていた訳でございましょう。…ただし正しく監督の意図を読み取れる自信は全くございませんが(笑)
ですがあのシーンを観ておりまして一番最初に感じたことは「悪魔の契約」そのものだなぁという事でございました。願いを叶えてやる代わりに魂を貰うぞ、というアレでございます。
あそこでさやかは死んだ。悪魔と取引した時点で、色々なものを持ち様々な未来があったさやかは死んだ、ように見えたのでございます。…嫌な契約シーンでございますねぇ。
一方で、他者のための願いの虚しさも描いておりました。さやかの願い通り雄介の体が治っても、それがさやかの未来と引き換えであることは雄介には伝わらない。仮に伝わったところで雄介がさやかに感謝することなどなさそうに見えまして、もうね。
さらに杏子の登場で魔法使い同士の争いになりまして、そこには崇高な目的も何もない、ただただ剥き出しのエゴだけが存在しておりました。…怖いなぁ。
そんな最中キュゥべえは悪魔の囁きでまどかを暗黒面(笑)に引き込むことに成功しそうになる、と。本当に人の弱みに付け込んでいるようにしか見えませんでしたよ。今回はほむらの介入でキュゥべえの策略は失敗しましたが、これから先番組が終了するまでず〜とこの展開なのかなぁ…。
新房監督は我々に絶望を見せたいのかもしれませんね。