テガミバチ REVERSE 第十八話『喪われた心弾』

捜索していたカベルネをザジはついに発見、退治しようとするがジールと名乗るマローダーに妨害される。その頃シルベットたちの前から姿を消したゴーシュは、ガラードたちと共にかつて「人工精霊計画」を研究していた施設で大量の「精霊になれなかった者」の亡骸を発見していた。ザジの連絡を受けたラグはシャーク岬へ駆けつけリバースの指導者ロレンスと対峙。心弾銃撃とうとするが、何故がラグの心弾は装填されなかった、というお話。
この「テガミバチ」と言う作品の要諦は、ラグ・シーイングというキャラがテガミ、すなわち「こころ」を運びながらこの世界の矛盾や哀しみ喜びといった人々の営みを見つめながら成長して行くところにあると考えております。
その成長の先に、自身の出自ですとか母親の事、さらにアンバーグラウンドと言う世界やその政府、そして最大の謎「人工太陽」とのかかわりが描かれる事になる訳でございますが、あくまでも基本は「こころを届ける」でございます。
でございますので、終幕を迎えるにあたって体裁を整えるための路線変更には否定的なのですが、會川先生なら何とかしてくれる!と思いながら静観してきたわけですが…。
う〜ん、やはりかなり難しい作業のようでございますね。いや、この流れならなんとか「終わり」までたどり着けそうなのですが、會川先生らしさというものがあまり感じられなくて残念。
個人的なイメージは「細部にわたって人間の嫌な部分や暗い部分をネチネチと丁寧に描くことで、綺麗ごとですまない世界を見せる」といった実に偏ったものなのですが(笑)、こういったイメージですと「テガミバチ」の世界と相性は良いと思うのですけど。
残り数話で會川ワールドが炸裂してくれることを期待しておりますが、どうなることやら…。