魔法少女まどか☆マギカ 第3話『もう何も恐くない』

恐怖が取り払われ満ち足りた心で戦った時、魔法少女マミは死んだ、というお話。
前回辺りから何となく「死の臭い」というものを感じておりましたし、70年代に富野監督によって「洗礼」を受けたおっさんにとりましてはこのような展開には「免疫」もございましたし、なによりマミの登場していた話数が短かった事もございまして精神的ダメージは最少で済んだ…、かなぁ?
これで中盤くらいまでマミが登場していて、その間に彼女の「ひととなり」などが丁寧に描かれてから今回のお話が来たら、平静でいられた自信はないのですが、ね。
主役級の「キャラ殺し」、それも初期の段階においてのそれは、この作品のどこにも安全地帯はないということを視聴者に理解させる効果があり、結果視聴者にも作中のキャラと同等の緊張感を強いることを狙っているかと考えます。
そう考えて本作を観ますと、「キュウベエキュゥべえ」の存在も怪しいでしょうか。
本来この愛らしいキャラ造形、そして魔女っ娘たちを導くと言った立ち位置からすれば、このキャラは「善」の象徴でございますが、無理強いはしていないように見えて言葉の端々に「焦り」「強制」というものが感じられまして、「キュウベエキュゥべえの真の目的はなに?」という疑惑が浮かび上がるのでございます。
一方で、まどかの前向きな日常描写ですとか「誰かのために」といった、この手の作品では一般的な「動機」が描かれいたりしておりまして、視聴していて軽く混乱しております。
…なかなか一筋縄では行かない作品のようでございます。