魔法少女まどか☆マギカ 第1話『夢の中で会った、ような…』

冒頭を観て「シャフト制作」と分かってしまう個性は得難いものでございます。
「かつてあった事」なのか「これから起こる事」なのか判然としないまま非日常からありふれた日常へ場面転換という導入は、物語に対する「つかみ」としてはオーソドックスではございましたが効果的だったかと。
淡々と進む日常が、転校生の登場で一転する訳でございますが、その非日常を「絵」としてどう見せるかに腐心の跡が見て取れる訳ですが、シャフトさんはこうした空間造形に一日の長がございまして、上手いなぁ、と。
作画陣と美術陣(それだけでなくスタッフすべてなのでしょうが)の頑張りが、監督のそうしたイマジネーションを具体化する力になっているのでしょうが、このレベルで最後まで走れるか心配になるくらいの初回でございました。
アヴァンを見た限りでは深刻な物語に進みそうな気がいたしますが、そこで「蒼樹うめ」さんのキャラデ、「魔法少女」という設定(「超能力者」の方が作品世界としては違和感がないように思えるのですが)と、各所に落差を用意してある辺りが、監督から「一筋縄では行かないよ」と宣告されているような(笑)
このダイアリーを書き出してから観ることができた「シャフト」の作品では初めてのオリジナル作品でございますので、シャフト(と言うよりも新房監督の)の本気(笑)を見る事の出来る作品かもしれません。