青少年育成条例改正案、そして禁書目録

どうやら成立の運びとなりそうでございまして、嫌な時代の幕開けのようでございます。
興味のない方にとりましては「エロが規制されるだけ」「販売が明確に分離されるだけ」という認識のようでございますし、(全然期待はしておりませんでしたが)報道関係は一切態度を表明しないままこの時を迎えるようです。
始まりは「エロ」ですから賛同は得やすい。でもそれが「エロ」に止まる保証はどこにもない。いや、そもそも「エロ」の規定ってなんなのでしょう?ある人にとっては容認できないような「エロ」であっても、別のある人にとっては許容範囲の「エロ」でしかない。どうとでも取れるようなものに規制をする危うさを感じずにはいられないのです。
「法律で禁止されている行為」という文言も、例えば近親相姦は結婚はできないが、その行為自体が禁じられている訳ではない。そこには文化的禁忌から避けられているだけに過ぎない。それ以前に、そもそも創作物の登場人物の行為に法的な網をかける意味が不明でございます。
この条例の意味するところは規制団体を作りそこへ天下るため、そして規制される団体(出版社ですね)からの政治献金の徴収以外の目的が見えてまいりません。
決まってしまえば後はどうとでも「改正」できるでしょうし、その改正の中身が吟味されることがあるのか不安で一杯でございます。「エロ」だから賛成と表明されていた方々の好きなものに規制の手が伸びない事をお祈りいたします。