百花繚乱サムライガールズ 第拾話『魔眼の牢獄』

慶彦に囚われバラバラの状態におかれた幸村や千。幸村は宗朗の居所を探るべく、強い絆で繋がった「将とサムライ」が使える「波動霊視」で宗朗の精神を探し当てるが、そこには宗朗を虜としていた義仙がいて、というお話でした。
ああ、上手い具合にお話が収斂してまいりましたね。物語はバトルものの体でございますが、根底においては「清く美しいラブストーリー」だと。…どこが「清く美しい」かと問われますと返答に詰まるのですが(笑)
この物語をもっと「エッチ」なものにしようと思えば、「契り」というものをそのものずばり「アレ」であって構わない訳でございまして、その方が本作のメインターゲットには喜ばれると思うのですよ。
でもそうではなくて「キス」に止めているというのには理由があって、お互いの心が通い合う最初のステップとして「キス」があるのだからそこから始めましょう、と。そしてそれは心が通い合っていなければ「将」と「マスターサムライ」の関係になれないという本作の設定にも通じるという事のようでございます。
まあ「性交」による契約という事でもそれは可能だったでしょうが、それですと色々と問題があったこと(まず放送できるかという事。次にそうなるまでをきちんと描きませんと「無理矢理」に見えてしまう可能性もあったでしょうし、そうなりますと「尺」として無理があったでしょう)は想像に難くありませんので、この「キス=契り」設定は上手い処理でございましたね。
今回のお話。
ダルタニアンが慶彦の呪縛から逃れるところに、もうひとつ明確な理由を示すエピソードが欲しかったでしょうか。宗朗と彼のサムライガールズのつながりを見てという事でございましたが、ここに彼女の葛藤があればもっと盛り上がったのにと残念でございました。
それと慶彦が悪役としてはもうひとつだったところも、ね。まあ短いシリーズですとどうしてもこの辺の描写が不足してしまうのですが…。
あと、冒頭から男(宗朗)の喘ぎ声は勘弁して頂きたかったです(笑)