バクマン。 第10話『10と2』

要するに「ニッチ」をねらえ!と。
「ジャンプ」の上手いところは時々全く毛色の違う作品を連載するところにあって、しかもそれがヒットするところなんですよねぇ。この辺の「嗅覚」が長くマンガ雑誌の王者として君臨している秘密なのでしょう。
最高と秋人に「邪道」を勧める服部。作品として「邪道」ではなく、切り口としての「邪道」、あるいは世に出るための方法としての「邪道」ということなのですが、であるからこそ最初は「邪道」でもそれが「王道」になることもある訳でして、その辺の描写も欲しかったでしょうか。そうでございませんと最高たちの描くマンガ自体が「邪道」と受け止められないかと心配です。
吉見のアタックに「今の俺にはマンガ以外にかまけている暇はない!」と言い放った秋人でございますが、人生経験というものは必ず作品に活きてくると思いますし、中学生の彼らが色々なことを吸収する描写もあって良いように思うのですが…、そんな時間はないのかなぁ。
「階段」を駆け上がって行く過程はとにかく楽しい。今はそれで十分なのかもしれません。