ゼーガペイン #24『光の一滴(ひとしずく)』

フェイタス内部の特殊空間でアビスたちと戦いを続けるキョウとルーシェン。その頃オケアノスでは作戦の失敗を悟ったシマは、セレブラントたちを舞浜サーバへ退避させると微かな希望として「QL積層化技術」の完成をオペレーターたちに命じた。そしてキョウはジフェイタスの中でシマのオリジナルと出会うのだった、というお話。
色即是空空即是色でございますか…。現実と虚構のどちらにも意味はあるという…、いや解釈は様々ある訳ですからどうとでも取れる言葉なのですが。
この境地にすべての人間が到達できたのなら世の中から争いは消滅するかもしれませんが、一方でそこへ至る道で人々は悪戦苦闘しております。そしてその「あがき」こそが人の生きる意味であり、人を成長させる原動力でございましょう。
「今」を精一杯生きる事ができずには到達できない境地。それこそがこの言葉の意味ではなかろうかと、未だ煩悩にまみれているおっさんは考える訳でございます(笑)
以前も書きましたが、主人公の名前が「キョウ」である意味。その事を改めて考えさせられるエピソードでございました。
そして物語は最終局面でございます。互いの生存権を賭けての戦いであるのなら、どう転んでも(キョウが勝にしろアビスが勝にしろ)物語は完結すると思うのですが、この戦いの果てに残るものは「虚無感」しかないような気がしてまいりました。
広げた風呂敷を綺麗に畳んでくれるのか。それが今の私の「希望」でございます。