さらい屋五葉 第九話『お助けに参る』

松を助け出した政之助だったが、肝心の木札は奪還できず。それを取り返してくれたのは八木で、彼の正体が北町の筆頭与力であることが判明。警戒心を持つ弥一と、八木に対して好印象を持っている政之助の間に微妙な隙間風が吹いたエピソードでございました。そして残り三話の時点で政之助の妹「幸」登場、と。
本当であれば弥一の過去と八木との関係などが作品の「背骨」として描かれるべきなのかもしれませんが、正直それはどうでもよかったりいたします。今回のお話で言えば、松と政之助の間が「ほんの少しだけ」縮まったその距離感がなんとも好ましかったです。
そういえば、政之助は梅とも距離がございましたが、なんとなくそれを縮めてしまいましたし、あれだけ人見知りする性格にもかかわらず八木とも懇意になっていたり、実に不思議なキャラでございます。
初対面だった弥一が政之助を仲間に引き入れたのも説明のつかない…、いやこれが「人徳」というものなのかもしれませんね。
今後の興味は、決して「本気」になることのない政之助の本気を、残り数話で観ることができるのか?でございますが、そういう作品でもなさそうですね。