閃光のナイトレイド 第12話『夜襲』

葵たちは高千穂勲の行動を追い奉天へ向かったが、高千穂の行動はそれより素早く、溥儀の即位式へ夜襲をかけた、というお話でした。
今週はお気に入りのシーンがございまして、もうこのシーンを観られただけで満足(笑)
それは風蘭と再会した葵・雪奈・棗が一緒に写真を撮るシーンで、風蘭が葵と交わした会話でございます。
「葛さんもこの写真に一緒に入らないカ?葵さんプロフェッショナルと違うカ?それくらいできるナ。ここに葛さんいなけりゃ画竜点睛を欠くヨ」
「まあ、葛の写真はあるから切り合わせれば」
「それがいいナ、出来上がったら写真、必ず風蘭に送るナ」
「ああ」
「約束ダ、いいナ」
…この約束が守られることはあるのだろうか?守られたとして、その時写真に写っている者で生き残っている者はいるのだろうか。ようやく「カメラ」「写真」といった小道具が効果的に使われた場面に出くわしたように思います。
で、考えたのですが、この作品は俯瞰的視点で描かれてまいりました。歴史の中で必死にあがく人間を描くのですからそれはそれで正しいやり方だと思いますが、そのせいか登場人物に感情移入できないままここまで来てしまいました。
もし風蘭が語り部として葵たちのことを見ていたら、あるいは歴史に埋もれた彼らを写真で表現していたのなら、もっと感傷的に、そして情緒に訴える作品になっていたのではなかったのか。上記の風蘭と葵の会話を聞いていてそんなことを考えました。