刀語 第六話『双刀・鎚』

前回の対戦相手・校倉必のいやがらせで蝦夷まで流された七花ととがめは、壱級災害指定地域になっている踊山に住む凍空一族が持つ双刀・鎚を求めて雪中行軍していたが、案の定遭難。その時一人の少女が二人を助けてくれた、というお話。
1.
可愛らしいデザインの凍空こなゆきが登場いたしますと、ものすごく緊張してしまいます。これは「ああっ、こんなにあどけない少女でも、刀を持っているというだけで殺されちゃうのかもしれない」という、過去のエピソードから来る当然の予想をしてしまうからでございます。
もちろんそれを見越してのキャラデでありキャラ設定なのでしょうが、この辺を「あざとい」と不快感を感じさせないのは原作者の手腕…、なのでしょうか? まあ、そういう事にしておきましょう(笑)
ですがこの作品、キャラデはもちろんなのですが、七花ととがめの会話が救っている部分が本当に大きくて、この一見無駄で馬鹿馬鹿しい部分がございませんと、殺伐として救いようのない物語なんですよねぇ。
今回でも「こなゆき」の体に真庭忍軍の「狂犬」が憑依した途端、それまで「こなゆき」の運命に同情していた二人が「殺していいか?」と聞き「殺していい、というか殺せ」といった物騒な会話に。
ここで本来あって然るべき「こなゆきを殺したくない、どうにかならないか?とがめ」「よし、奇策師としての私の能力の凄さでなんとかしてやろう」といった会話も躊躇も全くございません。
この落差がとても楽しいです。
2.
6回視聴して七花が「抜き身の刀」で、刀を集めながら鞘を探すという逆説的な構成になっていることに気が付く。…遅いよ(笑)
もっとも七花自身にはその意識はなさそうですし、最終的にそうなるだろうという、いつものように私の全くの思い込みに過ぎませんが。
「最強の刀」である七花が鞘を持たないという事は、常に臨戦態勢にあるということで、しかし本当の「最強」は戦わずに勝つといった処にあるように思いますので、彼自身が鞘を持った時こそ「最強」になるんじゃあ…、違うか。
まあ兎にも角にも現時点で鞘候補はとがめということになるのでしょうが、とがめ自身も欠けているものがございますので(常識とか常識とか常識とか)、二人がこの旅でどれくらい成長するのか、それとも最後までこのままなのか、興味は持続いたします。
3.
凍空一族が全滅した件がよく分かりませんでした。何度もリプレイして観たのですが、あれは「七実」?
少なくともこなゆきが語った「雪崩で全滅」が嘘なのは、途中で粉雪自身が匂わせてくれたから分かったのですが、真の全滅理由があのカットだけでは私の頭では分かりませんでした(テヘ)
まあ来月の相手がその七実ですから、その辺も解明させると信じて待つことにいたします。