鋼の錬金術師 第59話『失われた光』

窮地を脱したかにみえたマスタングだったが、プライドとブラッドレイの急襲を受けて強制的に真理の扉経由で「おとうさま」の前へ。そして真理の扉で自分の肉体と再会したアルだったが、その痩せ衰えた体では戦えないと判断し、手を握り合うことなく「戦場」へと赴くのであった、というお話でした。
もうすぐ終幕のこの段階で、「持っていかれた」体の一部にキチンとした理屈が存在していた事を教えられました。憎いよ!、作者がここまで考え抜かて物語を作っていた事が。そしてその事に気が回らなかった自分が憎い!!(笑)
立ち上がり掴み取るための手と足、温もりを確かめる体、愛おしい子供を産む器官、行く末を見守る瞳ですか。・・・何度も書きましたが創作者って本当に凄いなぁ。アレ?そうするとホーエンハイムはどこを「持っていかれた」んでしょうか?いや、彼は真理の扉の前には行ってなかったんだっけ?
それとこの作品の一番重要な設定である「等価交換」の原則に従いますと、人体練成してもそれが成功していないのですから体の一部を持って行かれる理屈は・・・、ああそうか、仮に人体練成が成功していたのでしたら、エドもアルも体全部持って行かれたのか。
あくまでも「試みた」ことに対する「料金」と考えれば宜しいのでしょうかしら?この辺の解釈を終幕までに説明していただけるのか、それとも読者や視聴者の判断に委ねるのか。楽しみがもうひとつ出来ました。
さて、役者と舞台と時が揃いました。いよいよこの作品も最後の月を迎えてしまいます。どのような結末が待ち受けているのか、刮目するしかございません。