鋼の錬金術師 第57話『永遠の暇』

来月号の「ガンガン」で最終回だそうですが、噂話では100頁だとか150頁といった量になるそうで、今最大の懸念は
本当に6月一杯で終了するんだろうな!
ということでございます(笑)
なにか以前書いた通り「結末は劇場版で!」が本当になりそうで怖いです。ま、そうなったらそうなったで劇場まで足を運ばせていただきますが。
さて、対ブラッドレイの続き。フーの捨て身の攻撃もブラッドレイには通じず、もはやここまでと思った瞬間フーの体で出来た死角よりバッカニアの剣がブラッドレイの体を貫いた!と。
傷ついても死を覚悟してでもやり通さなければならない事にフーもバッカニアも殉じます。フーはリンの中に「王の資質」を見つけ、バッカニアはオリヴィエに「総統の器」を見た訳ですね。それは自分の夢であり生きる目的だと。だからこそその障害になる者と対峙した時「逃げる」という選択肢はないのでしょう。
そう考えますとフーが「孫娘の腕を・・・」という台詞は余計だったかもしれません。肉親の仇に出会って激情する描写はこの場合「いらない」訳ですから。もっともいつも冷静なフーでも「血の繋がり」は大切なものだったんだと考えさせる効果はございましたので、一概に否定する気にはなれませんが。
本当であればこのふたつの感情は別々に描かれるべきだったと思いますが、残念なことにそんな時間はなかったようです。まあフーに限らず登場するキャラ全員、描き込もうと思えば幾らでも描けたでしょうし、描き込んだからといって今以上に素晴らしい進行になったかと問われれば・・・、荒川さんなら何とかしたのかもしれませんが(笑)
様々な階級、様々な年齢、様々な立場の人物が登場し、しかし一貫して「自分の生き方」を見せて下さいます。振り返りますと「第5研究所」にいた「ナンバー48」や「ナンバー66」のようなザコキャラ(笑)ですら「生きて」おりました。
「善悪」という単純化された価値観を超えたところにある「人の生き様」を丁寧に拾い上げて見せて下さいます本作ですので、恐らくブラッドレイも同様に描かれるかと存じます。彼の哀しみはどんなものでしょう?次回も楽しみでございます。