うみねこのなく頃に 第十九話延長戦

本シリーズ最終章「縁寿編」開始。
考えてみますと「縁寿」が登場したことによって「六軒島」内で無限ループしていた物語が先に進んだ訳でして、とても重要なエピソードなのかもしれません。もっとも本シリーズはこのエピソードをもって終了でございましたので、この先にあるエピソードを知る由もないので御座いますが。
取り敢えず前エピソードとも繋がっているようで、結局生き残ったのは「絵羽」という事になっております。確かエピソード1では死んでいたはずですから、あれは何だったのだという気持ちもありますが、まあそれを言い出しますとこの作品は成立しませんので不問、と。
色々考えることがありますが、今回は一番最初に立ち返ってみることにいたします。それは動機でございます。
犯人が快楽殺人者でなければ殺人そのものが目的ではございませんから動機は存在するはずです。・・・この作品がフェアならば、なのですが(笑)
一見したところこれは「遺産相続」絡みの金銭目的と見るのが正しいかと存じますが、それだと説明がつかないことがございます。例えば今は「絵羽」が生き残っているのですが、彼女が右代宮家の財産を欲しがったとしても、秀吉や譲治を殺す理由が存在いたしません。
大金を手にいれるために肉親をも手にかけるという可能性がないわけではありませんが、それだと今回の葬式の場面が問題で、小此木にわざわざ「あれは演技ではない」と語らせているのですから、多分絵羽にとって二人の死は予想もしていなかったのでしょう。
それに財産目的であれば使用人たちも全員殺してしまった説明がつかないのです。内情を知る者も葬りさるというのなら分からない事もないのですが、綿密に計画された殺人に見えるこの事件で、ひとり生き残ることのリスクよりも、巧妙に証言者に仕立てた方が理屈に合っているように思えます。何故そうしなかったのでしょう?
確かに「絵羽」若しくはエピソード違いで生き残った「誰か」は財産目的だったのかもしれませんが、その影に隠れて別の動機で殺人を犯していた者がいたと考えた方が理に叶っているのでは?と考えるようになってまいりました。
残念なことにいくら考えたところで、このシリーズでは答えが出ないんだよなー(笑) もうね、欲求不満ですから(大笑)