閃光のナイトレイド 第5話『夏の陰画』

葵が撮った写真を見た葛はそこに見知った男を見つけた。「西尾」という男を追う葛、西尾を待つ女・愛鈴、走り去る西尾、というお話。
夏の日差しが風景を虚ろにした「絵」や、無口な葛が主人公と言う事で台詞も押さえ気味だったことも本エピソードを「雰囲気」で表現していたかと思います。全てを語る必要はない好例かと。
お話自体には感銘は受けませんでしたが、それでも本作五話消化した時点でベストエピソードだったと思います。
多分この作品を視聴している多くの方が気付いておられることなのでしょうが、今回のように「特殊能力」を使わなくともこの作品は成立する訳でして、むしろ使わない方が(人生の)虚しさや儚さが浮彫りになるのではないでしょうか。
特殊能力を使う前提で作品を作るのでしたら、その「効果」を見せるのではなくて「作品にとって何故それが必要なのか」を始めに見せて頂きたかったかな、と。
アクションシーンで派手な絵が必要だったからと言うだけでは不十分だと思います。だって僕らは、生身の「ジョン・マクラーレン」の活躍を知ってますから(笑) 生身であるか特殊能力の持ち主であるかなんて、見せ方ひとつでどうとでもなることを知っているのですから。
とは申しましても、この段階から軌道修正などは出来ないでしょうから「特殊能力」が必要な意味のあるお話を期待したいと思います。可能性はあると思うんですよねぇ・・・。