おおかみかくし 第11話『終焉』

良い最終回でした・・・、あれ?もう一回分残ってる。これはあれですか、「けんぷファー」のように関係のないエピソードが用意されているのかなぁ。
賢木の暴走はダムの水を放流して嫦娥町を水の底に沈めようとするところまできていた。必死にそれを止めようとする眠や五十鈴たち。しかし拳銃を手にした賢木の前には、止めにはいった博士も立ち尽くすしかなかった。その時、というお話でした。
お話としてはキチンとまとまっておりましたが、なんでしょう、喰い足りなかったというのが視聴直後の正直な感想でございました。あるいは短すぎると申しましょうか。
「かみびと」が暴走して人に危害を加えると、逆に人から「狩られる」側にまわってしまい、やがて「かみびと」は滅んでしまうから自制し、存在自体も人に知られてはならないというお話だと思うのですが、「かみびと」が「人」に抱く恐怖、「人」が「かみびと」に対する恐怖の描写が十分ではなかったように見えました。
お互いの相互不信と申しましょうか、つきつめると「差別」というところまで行ってしまうから、そこら辺りは避けたとも見えるのですが、人の心の奥にあるそういったものを描かないと「怖い」と言う所までは達しないのではと考えますと、惜しいの一言でございます。
それと香織の腕から覗く火傷のような傷跡のお話ですとか、香織の正体はなんだったのかですとか、色々と消化不良な部分も見られましたし、登場したキャラで博士・五十鈴・眠・かなめ以外の活躍がほとんど無かった所なども、十分な時間さえあれば描ききれたように思えます。
2クールあればその辺の不満も全て解消され、さらなる恐怖を見せてもらえたと確信しております。なんとももったいない作り方のように感じてしまいました。