鋼の錬金術師 第49話『親子の情』

 押しに押されるエドとグリード。しかし「影」がなければ力を発揮できないことを見抜いたアルの一計で、プライドの動きを封じる事に成功した。その頃セントラルでは各人が「約束の日」のために準備をしていた。そしてついに「その日」の朝日が昇るのであった、というお話。
 その行動に説得力があるのかないのか、これに関して書きますと実は私あまり拘りはございません(笑) 「流れ」で押し流されるのも好きですし、無理矢理な力業というのも好みだったりいたします。最低限その作品のレベルにマッチしているか、「流れ」を著しく阻害していなければ問題はないという立場でございます。
 本作の場合はそんな甘い考えは全く無用。プライドを閉じ込めるシークエンスを観ていれば納得の展開でございました。
 最初は「閉じ込めるための壁はエドでも作れたんじゃ・・・」と考えましたが、それではプライドを足止めしておくことができませんでしたね。さらにあれだけ巨大なものをエドの力では練成ができなかったようですし、足止めのためには誰かが必要なんだけど、密閉空間で生きていられる者はアルだけ。
 でもエドはアルのそんな行動を認めないだろうし、結局ホーエンハイムがやるしかないし・・・と、考えますと完璧だなと嘆息するしかございません。
 この一事を取り上げても作者の構成に感心すると共に、細部にまで気配りをしている作品が面白くない訳がないと改めて(何度目だ!)思った次第でございました。
 いよいよ運命の「約束の日」が始まります。あのおっさんキメラ4人組には生き残って頂きたいものですが、善人は早死にいたしますから難しいのかなぁ・・・。