化物語 第十四話(延長戦)『つばさキャット 其ノ肆』

 インターバルが空き過ぎる弊害は「のめり込んでいた気持ちが失われてしまうこと」だと思います。この一話を観るために今までの13話を見返すというのも・・・。熱烈なファンであればそれぐらいして当然なのでしょうが、時間に余裕があまりない身といたしましては難しいです。
 羽川編の続き、と同時に「忍野忍」の喪失も進行。
 羽川が「ねこ」に変身してしまったのはストレスが原因ということで、そのストレスの元は誰あろう阿良々木くんなのですが、当の本人だけがそのことを知らなかった、と。
 「あちらを立てればこちらが立たず」の典型でしょうか。阿良々木くんは目の前の不幸を見逃せず、何人もの女の子を窮地から救い出してきたわけですが、結果的に彼女たちを別の窮地に追い込んでいたようです。もちろんそれは阿良々木くんの責任ではないのですが。
 怪異が相手であれば対処の方法は理路整然(?)としたものでしょうが、人の心という摩訶不思議なものを上手く捌くには阿良々木くんの経験値は絶対的に足りていないようです。
 「好き」という気持ちの迷い道というか迷宮と申しましょうか、「怪異」というフィルターを取り外してみればまさしく青春そのものでしかございません。今まで救ってきた女性陣を前にして、彼がどういう答えを出すのかが最終回だといたしますと、これは良い青春アニメでございますなぁ。