デュラララ!! #09『依依恋恋』

 結局「まとも」な人間などは誰もいなかったことが良く分かったお話。
 恐らく唯一「まとも」なキャラであろう竜ヶ峰帝人も、池袋に引越して「尋常」ではない者たちと関わる事で「尋常」では無くなって行くのでしょうか?・・・分かりません!(笑)
 こうなりますと不思議なもので、そもそも己の失われた首を探して彷徨っている「人外」なキャラのセルティの方が「まとも」に見えてしまいます。「異常」の中の「異常」だから裏返って「まとも」に見えるのでしょうか。
 いや、そもそも「まとも」な人間なんてこの世に存在するのか、何をもって「まとも」と定義すのかと考えますと、この辺のキャラ配置は絶妙。面白いなぁ。
 それに致しましてもこの作品の原作では、今回のエピソードはどのように書かれているのか興味が湧きました。特に「誠二が静雄の太腿にボールペンを無表情のままつき立てる」シーンは誠二の予備動作なし、躊躇いなしの行動が彼の内側に潜む狂気が端的に現れていて面白かったのですが、これが文章だとどういう処理だったのか、と。
 もちろん原作を読んでいる方は違った感想を持たれているのでしょうが、アニメしか観ていない者と致しましては上手い映像処理だなーと感心いたしました。その後の静雄のリアクションも含めて、ね。
 物語はようやくキャラ同士の繋がりが少し出てまいりまして、今後暫らくはこの「輪」が大きくなると予想しておりますが、最終的にどこへ向かっているのかは相変わらず不明。ただ、矢霧姉弟新羅とセルティなど、ドラマが充実してきましたので楽しみは膨らんでまいりました。