戦う司書The Book of Bantorra第22話『空と結末と彼女の世界』

 エピソード「蒼淵呪病」の最終回。ノロティの「想い」がアーキット少年の魂を救い(結果的に)世界も救ったお話。
 「世界は私のもの」という台詞を聞いたときは「厨二病か?」と思ったり、「そういえば、似たような事を考えたことが…」と恥ずかしい過去を思い出したりいたしましたが、多分ノロティのそれは全然違う意味なんだろうと考え直したりいたしました。
 某作品ではございませんが、「一は全、全は一」と考えますと「世界は私のもの」でもあり「私は世界のもの」である、と。世界のすべてに自分が生きていて、どんなことでも受け入れることができる。綺麗なことや楽しいことだけではなくて、辛い事も苦しい事も悲しい事も汚い事も・・・、あらゆる事をありのままに受け入れてみせる。それがノロティの覚悟だったような気がいたします。
 だから不幸なアーキット少年をそのままにはしておけない。自分の世界なのに見て見ぬ振りはありえないから。生きる意味を見失っていたエンリケも、彼女の世界にいる以上そのままにはしておけなかった。・・・そんな感じでしょうか。
 世界を抱きしめようとして世界と共に死んだノロティ。彼女の死は世界の終わりでもある、という流れもありだとは思いますが、実際は果てしない人の営みが続くのでしょう。ノロティのいない世界に何が残っているのでしょうか。・・・惜しいキャラでございますなぁ。
 それにいたしましてもアーキット少年の憎悪の源泉が「モッカニア」さんですか。あらゆる物語があちらこちらに繋がっておりまして、今回ラストシーンにオリビアさんが再登場。死んでいなかったようですし、彼女と絶望に沈むエンリケが再び出会った意味もあるのでしょう。
 ・・・ところでこの作品は2クールなのでしょうか?本当に終わるのか?色々楽しみだなぁ。