とある科学の超電磁砲<レールガン>第18話『あすなろ園』

 今日も今日とて寮則を破って寮監さまから仕置を受ける黒子。ファミレスで愚痴をこぼしていると偶然おめかし(?)をして外出している寮監さまを見つけ、後をつけることに。そして黒子たちは「チャイルドエラー」の養護施設「あすなろ園」で子どもたちに優しく接している寮監さまを見つけたのだった。その姿に感激し、自分の至らなさを恥じ入る黒子だったが、同じくボランティアとして訪れていた初春たちの担任・大圄が気になる様子の寮監さまを見て一計を案じるのであった、というお話でした。
 寮監さまの「おめかし」が全然「おめかし」に見えないのはアニメではよくあること(動かすことが面倒なデザインは却下なのでしょうが)なのですが、このファッションセンスは改善の余地が・・・って、もう何十年も前からの課題ですね。
 「チャイルドエラー」「頻発する地震」といった今後のお話に繋がる要素をさり気なく挿入しているところは上手いと思います。黒子と寮監のキャラ設定が破綻なく(その意味ではここ最近の黒子の「物分りの良い」描写には違和感があったのですが)活きておりましたし、これといって無理のない筋運びの物語でしたから満足はしたのですが、果たしてこのエピソードが「レールガン」に必要だったのかは些か疑問もございました。
 「迂回ルート」という事情はなんとなく分かりますし、本作の場合原作者自らがシナリオチェックをしているそうなので、ここ数回のお話は位置的には「外伝の外伝」なのかもしれません。それに「レールガン」という「本家」がある以上、学園都市内で大きな事件を起す訳にもいかないでしょうし・・・、難しいところでございます。
 フリーハンドで制作できないという問題、創作者としてのアニメスタッフの資質の問題。楽しいエピソードを視聴しながら、門外漢には窺い知ることの出来ない闇(笑)に思いを馳せるのでした。