テガミバチ 第十六話『音楽家へのファンレター』

 今回のラグの仕事は人気ピアニストのマチルダ・レインへのファンレターの配達。だがそのファンレターを書いた人物は配達依頼人ではなかった、というお話でした。
 今回のお話だけを取り出して拝見いたしますと「少し物足りない部分もあったけど、それなりにいい話だった」というのが素直な感想、・・・色々付帯条件が付きすぎて、全然素直ではございませんね(笑)
 問題、と申しますか気になってしまうのは「今回ラグはテガミに深く関りすぎではなかったか?」というところでございました。もちろん他のお話でもラグはテガミとその差出人及び受取人に深く関っておりましたし、であるからこそラグを含めた人々の「こころ」が描かれることになり、それを観て私たちは心を揺さぶられる訳でございます。
 ただラグの「テガミ」への関与の仕方は積極的という訳ではなく、あくまで巻き込まれて、あるいは仕方なくというのがこの作品での大前提だったように考えておりましただけに、今回のようなお話の運びには違和感を禁じ得ませんでした。
 「アニメオリジナルのエピソード」だからこそ、原作の行間を埋めるような作品を望むのですがこれは考えるよりずっと難しい作業のようでございますねぇ。だったら原作通りにアニメ化すれば良いという単純なものでもなく。
 原作の漫画は完全に一繋ぎの作品に仕上がっておりますので、動かし始めたら最後まで行くしかない状態ですし、完結していない状態でそれをしてしまうのも・・・、まあそういう制作体制なのでしょうから原作に負けない素敵なエピソードを作ってくださいとしか書けませんね。
 次週は「テガミバチディンゴ」のようですが「ジャンプスーパーアニメツアー」で上映された「神戸守」監督版と同じものなのでしょうか?楽しみですなぁ。