戦う司書The Book of Bantorra第16話『禁書と腑抜けと聖浄眼』

 今回は強面な外見とは対照的に地味な能力な武装司書ミンスが「赤本」捜索の過程で彼の過去とオトシマエを付けるお話。なかなか渋いお話でした。
 ミンスの能力「聖浄眼」は人の本性を瞬時に読み取ってしまうわけですが、人は真実だけでは生きて行けません。隠しておきたい事、隠しておかなければならない事、そういうものもある訳ですがそれすらも暴いてしまう。実に残酷な能力でございます。
 そういった残酷な能力を持つ男が向き合わなければならない真実もまた残酷であると、このエピソードでは語られておりました。逃げ出す選択肢もあったでしょうがミンスは自らの手でその運命と向き合うことを選びました。「罪を纏わぬ魂はない」・・・渋い。
 渋すぎるので「ユキゾナとユーリ」という些かエキセントリックかつ賑やかなキャラが登場いたしておりました。こういうお話には「ユーモア」が不可欠ではございますが、少々ハメを外しすぎの感も。脚本は・・・、花田先生でしたか、納得(笑)
 冒頭と最後に出ていた「本を食べていた木」の正体が謎。楽園管理者とはあの木の世話をする者を指すとしたら、あれは神ということなんでしょうか。色々謎がございますが、各エピソードが楽しいですから大元のお話については先走らないで待つ事にいたします。