そらのおとしもの 第9話『嘘から始まる妄想劇場(ストーリー)』

 同じような作品傾向の中で埋没しないためには何をすればいいのでしょう? 本作が「ストライクゾーン」(とは申しますが、正直ギリギリコーナーをかすめているだけのような気もいたしますが)で、え〜と、アレですとかアレですとかアレですとか(笑)がダメな理由が自分でも分かりません。
 露出という点では本作は比較的控え目ですし(と言い切る自信はありませんが)、ギャグのキレが特段優れているとも思えません。・・・そういう部分を言語化してこそ日記をつける価値もあろうというものなんですよねぇ。弱ったな。
 己の力不足を嘆くのはこれ位にいたしまして、今回のお話。「人間らしくしろ」と智樹に言われて「そうだ、嘘をつこう」とイカロスは嘘をつきまくって人間関係をズタズタに。天界から戻ったニンフはイカロスを大人しくさせるために智樹を利用と接近。その智樹は「イヤラシイDVD」を入手するために露天を開く・・・、こうして書きますと脈絡はないですし、よくこの内容を繋ぎ合わせて一本の作品にしたものだと感心いたします。
 集中して視聴していれば色々と整合性のないストーリーなのですが、そこを力業で何とかしちゃうのがこの作品の良い所(?)なんでしょうね。まともに「イカロスが人間の心を手に入れるための葛藤」で押し切っちゃうことは可能でしょうが、それだと全く違うカラーの作品になったことでしょう。・・・それはそれで観たかったのですが。
 この作品も制作スタッフの「方針」というものが良く分からない作品なのですが、「悲劇」と「喜劇」の間を揺れ動いている雰囲気、それが面白くて観ているのかもしれません。