夏のあらし!〜春夏冬中〜第12話『レーダーマン』

 「方舟」にいた正体不明の女性客は漫画家だった。彼女は締め切り間際の原稿のために「理想的なキス」を見せてくれと「あらし」に頼み、「あらし」は勢いに任せてその頼みを引き受けるのだった、というお話でした。
 全前回に続き二回目の最終回、・・・嘘です(笑) でもこれが最終回のエピソードだったとしても問題のない終わり方でございました。
 今回が初めてだったと記憶しておりますが、脚本と絵コンテは原作者の「小林尽」さんが担当なさっておりました。そのおかげなのか登場キャラへの割り振りがスマートだったように感じました。・・・あくまでも感じただけなのですが。
 ですが各キャラのスムーズかつそれぞれの性格を活かしたリアクションなどは「熟知」している原作者ならでは・・・勘違いなのかなぁ(笑) それでいながら演出などでは違和感を感じませんでしたので、ここら辺りは監督がしっかりコントロールしていたという事なのでしょう。
 「キス」にまつわるバカ話で、「延長戦」としてはこうした軽いお話で「尺」を埋めるのも悪くないと思っていたのですが、最後に来て単純な「バカ話」に止まっていなかったことで見直してしまいました(偉そうですね>俺)。
 手を握り、意識し、告白し、キスをする。由緒正しいラブストーリーじゃありませんか。しかもそのキスは「この夏」だけで終わってしまう「恋」の最初にして最大で最後のイベント。その切なさが伝わってきた良い最終回・・・、違いましたね(笑)
 今シリーズは色々と居心地の悪さを感じてしまうお話が多かったのですが、こういうエピソードを見せられますと「続きが観たい!」と思ってしまうんですよねぇ、ふー。で、もう一回延長戦は続くのでございます。