とある科学の超電磁砲<レールガン>第11話『木山せんせい』

 ありきたりな展開、と書けなくもありませんが忌むべき実験に(知らされていなかったとはいえ)関ってしまった木山春生の悲しさは動機としては十分なので問題はございません。
本当に戦うべき相手は木山せんせいなのか?
 「学園都市」の危うさは「インデックス」でもチラリと描写されておりました(「シスターズ編」や、逆さまになっていた美形の存在など)し、それはそれで分かったような気になっておりましたが、大元の「何故能力開発に拘るのか?」が思い出せません。確か「インデックス」でもその辺は明らかになっていなかったような・・・、どうだったっけ(笑)
 あらゆる能力者が「学園都市」という「体制」に(本人も気付かないまま)取り込まれているのだとして、であれば美琴が「レベル5」であっても「正義」を愛していたとしても、そのために体を張って戦ったとしても、全ては「徒労」でしかないような気がしてまいりました。
 事実美琴は(このお話の後のエピソードになるとしても)「シスターズ」で体制側に協力している訳で(違ったかな?)、そうした物語を「知っている」読者や視聴者にしてみますと、もちろん佐天やその他の人間が昏睡状態になっていて、その原因が木山春生であるのだから当然なのかもしれないと納得しようとしても釈然としない思いが残ってしまいました。
 まあ、そうは申しましても現在の美琴には「それ」に対抗すべき力も考える余裕もないでしょうし、結局中学生の美琴に出来る事は「身近にいる大切な人たち」を守る事ぐらいしかないよ、ということをこの作品では(作者なりスタッフなりが)描いてみせる事で十分と考えているのかもしれません。
 能力に能力で対抗してもきりがないでしょうし、そのために「不幸な」トーマが存在している訳ですし(笑)、そういった「ややこしい」お話は「インデックス」まわしで構いませんね。
 それはともかく、ネットワークの思念体が実体化する理屈がわかりませんでした(笑)