夏のあらし!〜春夏冬中〜第10話『昭和ブルース』

 観たかったものを観せていただいた時の快感ってありますよね?
 前回突然「通じ」なくなってしまったあらしとはじめ。その原因の根本を探るためはじめはやよゐと共に少女時代のあらしの元へ「跳ぶ」のであった。そしてそこで・・・というのが今回のお話でした。
 「時間旅行もの」はアイデアとしては既に「枯れた」ものかもしれませんが、そこに描かれる「人間の営み」は千差万別ですからまだまだやりようはあると思います。本作の根っこは「時を超えたラブストーリー」であり「終わらない少年と少女の夏」でしょうか。
 「時を超えたラブストーリー」ですと「ある日どこかで」という映画や「たんぽぽ娘」という小説が好みなのですが、本作もこれらの作品と同じように現在の自分が過去の女の子に干渉し、過去の出来事が現在の自分たちに影響を及ぼすといったオーソドックスな作りでございました。
 この手のお話で少し疑問な点は「過去に出会ったことのある人物のことを憶えていないのは何故か」なのですが、まあここに拘ってしまいますとお話が複雑化し過ぎてしまいそうですからスルーした方が宜しいのかもしれませんね。
 過去のあらしとはじめのエピソードはもう一ひねりあっても良かったかもしれませんが、問題は過去ではなく現在であり未来なのだということを示唆する内容でしたからこれはこれで良かったのかもしれません。
 前から何度も書いてまいりましたが、ギャグ優先の作品作りよりもこの「終わらない少年と少女の夏」の方向で押し通して頂きたかったと思いましたが、最後にこれを観ることができたので思い残す事は・・・、あれ?まだ続くの(笑)