鋼の錬金術師 第26話『再会』

 グラトニーの腹の中でエンヴィーと戦うエドたち、一方兄を救うためグラトニーと共に「お父様」の元へ急ぐアル。そして彼らを追うメイとスカー。戦いの中でエドホムンクルスたちの目的を知り戦慄するが、同時にそこから脱出する方法も知った。そして「真実の扉」を開けることには成功したが、そこでエドが見たものは、というお話でした。
 このサブタイトルの付け方は上手かったですね。てっきりエドたちが「腹の中」から脱出してアルと再会するとばかり考えておりましたが、真理の扉の前で佇む「生身」のアルとの再会でしたか、やるなぁ。そして自分自身の人体練成ならそこへ辿り着けるということも判明。もっとも代価はいるようですが(しかもかなり入手困難ですね)、これで作品の一方のキモである「エルリック兄弟の肉体の奪還」には光が見えました。
 そしてもう一方のキモ、「ホムンクルスを使って賢者の石を得ようとする目的」も次第に明らかになってくるようです。説明が長くなりそうなエピソードではございますが、アクションとギャグシーンを適度に散りばめ緊張と興奮を持続させる作りは見事でございますね。
 真実へ辿り着くためにはどんな戦いでもやりとげる決意をしていたエドでしたが、エンヴィーの卑劣(?)な作戦の前に「優しいエド」が顔を出すところは彼の甘さを見せると同時に、「エドは変わらない」という安心さを視聴者に見せてくれたのだと思います。
 真実の扉を無理矢理こじ開け「必ず迎えに来るから・・・待ってろぉ!」と絶叫するエドのラストカットは、画面上の絶望とは逆に実に希望に満ちたシーンでございました。さて、来週は「お父様」ホーエンハイムのお話ですか。ここで全ての手札がオープンされそうですね、楽しみです。