鋼の錬金術師 第21話『愚者の前進』

 状況は刻々と変化する。ラストの一件からホムンクルスと総統府の関係に気が付くマスタングたち。エドとアルは首都に再び現れたスカーを利用し、ホムンクルスを捕らえようと画策。その計画に協力しようとしたリンたちの前にグラトニーとブラッドレイが現れて・・・というお話。
 結構深刻な内容でしたが、描写自体は通常の何割り増し(番組比)かで笑えるシーンが満載でございました。恐らく原作もそうなんでしょうが緊張と緩和が絶妙なバランスで描かれているなぁと感心。飽きさせない努力があるからこそ連載も長い・・・って、前にも同じことを書いたような気がしてまいりました(笑)
 誰も彼もが立ち止まることなく前進する。そこで問われるのは「覚悟」でしょうか。覚悟の足りないものから脱落して行きそうです。切ない展開がまだまだ続くのでしょうねぇ・・・。ところでタイトルの「愚者」ですが、本来の意味は「おろかなひと。ばかな人」でございます。
 だからと言ってエルリック兄弟やマスタング一派が単なる「おろかもの」だとは誰も考えないでしょう。信念の元、たとえ損な役回りである事を理解していても己の成すべきことをする者、それを指しての「愚者」とタイトルを付けたのでしょう。愚者の健闘を祈りたいと思います。