真マジンガー衝撃!Z編 第21話『遺恨!くろがね屋の一番長い日 後編』

 「ウルトラゴージャスコンピューターオジイちゃん」登場。感心するところはそこじゃないですね。
 くろがね五人衆が復活したり、各地から特殊能力を持った刑事が集結したり、ピグマンの中身が出てきたり、他にも色々。鉄也とつばさが姉弟だったことの扱いが小さかった事が意外でした。今川監督ならここは愁嘆場で盛り上げるのだろうと思いましたが、本作ではなしの方向のようです。
 おそらく監督の独自性を出す事よりも原作の持つ雰囲気を優先したためと思いますが、ここまで観たきたものから考えますと永井作品と相性が悪い・・・ところまではいかないと思いますが、少なくとも横山作品のような自由さはないのかも。
 まあ、横山作品はどちらかといえば「無味無臭」ですが、永井作品(と、薫陶を受けたアシスタントたちの作品)はそれ自体が情念の塊のようにみえますから、監督の解釈を差し挟む余白が少なかったかもしれませんし、それも致し方がないのかもしれません。
 ふたつの陣営に人と力が集結して最終決戦前夜のような盛り上がりは見事でございました。毎回このような盛り上がりを期待しておりましたが、それは今川監督をしても無理だったのが惜しいです。山あり谷ありの山の部分だけという訳にはまいりません。人間辛抱を覚えなければならないようです。