うみものがたり〜あなたがいてくれたコト〜♯006『堕ちる心』

 ウリン、マリンの元から離れる。ウリンの黒化が本格化したお話でございました。
 人々の間からわき立つように見える幻想的な「闇の蝶」が、一方でその人間たちの「心の闇」の具現したもののように見えたところが見事でございました。
 お話。う〜ん、仲の良かった姉妹が敵対する構図は別に構わないのですが、その対決の根底にあるものが二人の心の在り方であるところに、視聴者である私といたしましては心理的重圧を感じてしまい大きなダメージを受けてしまっております。
 これでセドナ本体が現れてその手先としてウリンとマリンが戦うのでしたら悪いのはセドナ、マリンが救ってあげるしかないと安心(?)して観ている事もできるのですが、このお話ではセドナは「きっかけ」に過ぎず、マリンとウリンが和解するためには「お互いの心の闇」を直視し、認め合うといった手立てを取るしかありません。
 巡り巡ってより強固な信頼関係を築き上げることができました、というお話になろうとは存じますが、まあある意味では不毛な経過でもあります(笑) 最終的に「ハッピーエンド」に落ち着くとは思うのですが、個人的には耐えられないお話でございます。
 例えるなら「最終的にお母さんにあえる事は分かっていてもマルコ*1の辛い旅を直視できない」ですとか「最終的には幸せになる事は分かっていてもセーラ*2の苛められるお話は観ていられない」に近いものがございまして、どうもこの手の物語が昔から苦手なんでございます(笑)
 各所に笑えるシーンも用意されておりますが、それが一層姉妹の哀れさを増幅する効果になっているように観えてねぇ(笑) 本当に「鬱々」として視聴しております。

*1:補足するまでもありませんが「母をたずねて三千里」の主人公

*2:これも補足する必要はないと思いますが「小公女セーラ」の主人公