バスカッシュ! 第12話『リーグ・リーグ・リーグ!』『セカンダリー・ブレイク』

 Aパートはダンたち「チーム・バスカッシュ」がOCBのチャンピオンリーグ初戦で苦戦するお話。お約束だけれど、こういうエピソードは「スポーツアニメ」では必須ですし、画面も幸か不幸か(?)尺の関係でテンポ良く大変観易かったです。ただ、冒頭の「神話」がどうたらといったお話は唐突でしょうか?
 見たまま解釈をすればジェームス・ローンによる「OCB」に対する宣伝文句でしかありませんが、今後この作品の根幹に関ってくる内容だといたしますと、このタイミングでサラッと語るのもどうかと思うのですが。
 Bパートはエクリップスとローン&スラッシュ・キーンズの密談、一方ダンたちは思い思いに次戦へ向けての鋭気を養う描写。このお話で一話丸々やられますとダレたと思うのですが、Aパートが効いていて良い緩急でございました。
 通して見た場合バランスも良く、お話としてはまとまっていたと思うのですが、そうであれば余計にA・Bふたつのパートに分けた意味が分かりません。しかもご丁寧にOPとED、Aパートの終りには予告まで付ける念の入れよう。さらにさらにOP・EDともにショートカット版ですから、編集も大変だった事でしょう。
 その手間や労力を考えますと「これは余程尋常ならざる事が起こっているのだな」と…、ああ、このへんで監督交代劇が起きたのかもしれませんね。Aパート制作途中でゴタゴタがあり、急遽Bパートを作ったか、または本来Bパートだけで一話作るつもりだったが急遽Aパート部分を付け足したのか。個人的には後者だと思います(笑)
 う〜ん、きつい言い方になりますが「作品の体を成していない」と思います。いえ、A・Bどちらも出来としては悪くありませんし、上でも書きましたが作品全体としては文句を書くような出来ではございません。ただ「一本のアニメ」としてあの構成はいかにも急場しのぎと見えてしまいましたし、そういう非常事態のときこそ総監督の指揮管理能力の出番だと思います。どんな事情があろうとも「プロジェクト・ディレクター」とクレジットされている方の、それが責務だと存じ上げますがいかがなものでしょうか?