クイーンズブレイド流浪の戦士 第11話『厳霊〜死闘の果て』

 このアニメは一見いたしますと「イロモノ」でございますが、「作り」そのものは主人公の成長を描こうとした正統派に思えます。惜しいかな(前回の時も書きましたが)放送枠の関係で12話分しか「尺」がございませんので、随分と駆け足でここまできてしまいました。
 今回は第4話『相克〜雷雲の将』への返歌ともいえるお話で、あれから随分と成長したレイナと、あの時崖の上で手を離したクローデットが今度は離さなかったという描写でお互いの変化や、姉妹のわだかまりの解消を描くという実に見事な構成になっておりました。
 姉妹の相克についても押さえるべきところはきちんと押さえておりましたし、感動的でもございました。「肌色」の部分が押さえられていたならば日曜の午前中に放送されても人気が出たのでは? と錯覚してしまいそうになりました(笑) まあ、作品の出発点がそもそも違うといわれればそれまでなのですが。
 ですが肝心の「美しい裸体」を描きたいというスタッフの欲求自体が最近では見られませんでしたし(作画が酷く崩れているところまでは行っておりませんが、少なくとも最初の数話ほどの気合の入った「裸」は見られなくなっております*1)、結果的にこうなるのでしたら違う購買層向けに「マイルド」な「クイーンズ・ブレイド」を作った方が良かったのでは? と今回の普通に観られるエピソードを視聴していて考えてしまいました。
 次週最終回のようですが、残り一話でクイーンズ・ブレイドしている暇はなさそうです(笑) どうするんだ、これ?

*1:どのみち「ネット配信」では観られないのですが