黒神 The Animation Episode21『神変』

 えー、ネットの情報を鵜呑みにいたしますと、本作は業績不振(具体的になにを指すのかは分かりませんが)のためブルーレイの販売が中止、そして1話分短縮打ち切りが決定したそうです。1話短縮というのも微妙で、それくらい放送してもいいのでは?と門外漢は考えてしまいますが、スタッフ各位は右往左往したのだろうなと想像いたしますと、哀れを催してしまいます。合掌。
 公式サイトの「キャラクター紹介ページ」をご覧になっていただきますとご理解いただけると思うのですが、それなりに・・・いえいえ、かなり魅力的なキャラたちが登場していたことが分かります。己の欲望に忠実な危ないキャラ、契約者との愛に殉じようとしたキャラ、一族の運命を背負ったキャラ、義に生きたキャラ・・・今こうしてこのキャラシートだけを見返しますと大変面白そうな物語だったような錯覚が(笑)
 その一方で、なんのために出てきたのか分からないキャラもおりまして、「もったいない」という思いだけが強くなってしまいます。先週分でも書きましたが「クロルート」の構成と、初期における「キャラの内面描写」に重点を置いた展開が、これだけのキャラが登場したにもかかわらず盛り上がりに欠けた(ように見えました)作品になった原因ではなかったかと考えた次第でございます。
 今回の「シロ」「アカ」「クロ」と黎真を始めとする生き残った元神霊と契約者の闘いのお話は、演出も動きも「サンライズ製」らしいハッタリの良く効いた見所十分なものでございましたから、ずっとこの路線で来ていたら皆様の評価も違ったものになっていたことでしょう。
 この作品に必要だったものは複雑な設定などではなく、単純なストーリーと作画で魅せるアクションシーンだったのではなかったかと、まだ最終回でもないのに総括じみた感想を書いてみました。残り2回でこの印象が覆るということは・・・、ないんでしょうね。