シャングリ・ラ 第九話『天啓陽月』

　國子慟哭す、の巻。これで彼女が自分の「甘さ」に気付き「物語世界」に積極的関与するようでしたらお話も興味深いものになると思いますが、どうなることでしょう。
　未だに「物語」の全容が明らかになっていない、と申しますか各方面の「仕掛け」の段階のようです。それらが徐々に繋がってくるのと同時に國子が「立ち上がる」ことで物語が大きく動き出し、ばらばらなパーツと共に昇華するのでしょう。
　ですが、パーツの中身に魅力がありませんと、そこに至るまでに脱落してしまいそうで(笑)　本来それを繋ぎ止めて置くのが主人公の役目なのですが、この「國子」というキャラクターの「核」が曖昧なまま進行している現状ですと辛いところでございます。
　当初、何ものにも縛られていない自由なキャラで好感を持っていたのですが、今になってみますと「何も考えていないモラトリアムなキャラ」だったようです。それはそれで一計でしょうが、この作品世界にはあまり適切なキャラ造形ではないように思えてしまいます。
　ただ先が長そうですからもう少し温かい目で視聴することにいたします。