鋼の錬金術師 第9話『創られた想い』

 「以心伝心」という言葉がございますが、どうも日本人というものは言葉で「想い」を伝えることが下手なのではないかと考えることがございます。あんまり根拠のない一般論ですけどね(笑)
 いや一般論で誤魔化すまでもありませんで、私もそう。仕事上の話であれば口先三寸、テキトーなことも喋りますが、「感情」の入り混じった「想い」を面と向かって語ることなんて・・・、そんな恥ずかしいことできませんよ!(笑) ですから今回のエピソードは照れくさい部分を刺激されたようで観ていて居心地が悪うございました。すこぶる個人的な感情で、という意味なのですが。
 エドとアルの場合はなかなか複雑でございました。エドのアルに対しての後ろめたさというものは本人にしか分からない感情ですし、アルの湧き上がった疑念というものもエドには分からない。お互いが腹を割って話せば笑い話でしかないことでも、「兄弟」という一番身近な存在の距離が邪魔をしてできない。特にエドの場合は兄でもあるし、負い目もあるから素直になれない。・・・分かる、分かるよ!(笑) エドの心情を一言で表せば
「分かれよ!」
ということなんですけどね。本当に不器用な兄弟でございます。で、エルリック兄弟の「絆」の再確認と再始動をギャグ描写を多めに軽いタッチで描いてみせてくれたわけですが、これはスタッフ各位がペースを掴んだと認識しても宜しいのかもしれません。
 で来週はヒューズ中佐のアレですか。今回のお話との落差が・・・。