黒神 The Animation Episode19『千尋』

今週の取り組み

  • クロ・慶太組VS黎真・茜組 勝者黎真・茜組(決まり手 イクシード「センジンシホウ(漢字が分かりませんでした!)」)

 やはり一話で一戦ですと見せ場の時間もゆっくりと取れますし、お話としてのまとまりもございましたので、このスタイルでやって来て欲しかったという思いを強くいたしました。作画も頑張ってくれておりましたし、楽しく視聴できたと思います。若干違和感があったところはCVの下屋則子さんの熱演が空回り気味だったところでしょうか。あれは編集でどうにかしてあげませんと、下屋さんが可哀相。
 で、ここまで「真神」の力を手に入れるとどういう「特典」が付いて来るのかの説明はありませんでした。謎解きが目的であれば、このまま最終回まで引っ張るのは当然なのでしょうが、クロや慶太の目的は「真神」ではございませんから、彼らにとってその力には意味がございません。一方黎真にとって「真神」の力は謎でも何でもございません(そもそも黎真が動いたのはその「力」の意味を知ったからでしたし)から、ここに物語とキャラの動きに「ズレ」が生じていると感じる訳でございます。
 「謎解き」が目的であればクロや慶太は「何だかわからないけれど真神の復活は阻止しなければいけない」と行動した方が素直だと思いますが、二人の行動はあくまで「黎真を止める」でしかございません。「神の目視点」であれば問題はなさそうですが、クロや慶太視点で物語を見ておりますので「謎なんてどうでもいい」と考えてしまうのでございます。
 本作が今ひとつ「弾け」ていないと感じてしまうのは、折角の「異能者」同士の戦いを「取り立てて魅力的だと感じられない謎で覆ってしまっているから」かと存じます。・・・今更の感想ですね(笑) 林不忘の「丹下左膳」なんかいいテキストになると思うのですが、どうなのでしょう。