黒神 The Animation Episode18『異変』

 今週の対戦

  • 第一試合 クロ・伊吹慶太組VS天麻・琥珀組 勝者クロ(決まり手不明)
  • 第二試合 北条水華魅・エクセル組VS黎真  勝者黎真(決まり手不明)

 今週は「ぷにぷに」の活躍や「ナム」のお茶目な仕草など、楽しい描写で物語の「緩急」をつけておりまして、そこは宜しかったと思います。ただ肝心の部分が二試合とも決まり手不明だったことが残念でございました。
 第一試合。厳密に書きますと「クロ・慶太組」ではなくて慶太がリングアウト(?)しているうちに「クロ」が覚醒して「天麻」を葬ったということなのですが、この肝心な部分を隠す意味があるのかどうか。「覚醒」した時クロの身に起こった異変が「対黎真戦」の必殺技だから最期まで見せません、ということなのでしょうが、う〜ん。
 「契約者」からテラを受け取らなくとも強敵を一瞬で葬る「必殺技」を見せるという意味ではこの「出し惜しみ」は問題ございませんが、ここへきてのそれは些か「唐突」といった感もございました。ここまでになにかしらそうした伏線があったのなら、また違った印象になったと思います。
 第二試合。「契約者」を持たない黎真を、復讐者となったエクセルが水華魅の手を借りてあと一歩まで追い詰めましたが逆転負け。第一試合のクロの場合は勝者でしたからこの後「不明」だったものも明らかになるといたしまして、「エクセル・水華魅組」の場合、恐らくここで退場(水華魅は間違いなく退場ですが)ですから、負けるにしてもその描写は必要だったと思います。
 それが早い時期から出演していたエクセルや水華魅に対する「愛」だと思うのですが、本作の場合脇役キャラに対する「愛情」が不足気味。残念でございます。しかもCパートで黎真の契約者として「茜」が登場いたしておりましたので、ここは試合中に登場させて「完全決着」のシーンを見せた方が構成としてスムースだったのではなかったか?と。・・・単に「エクセル・水華魅組」に対する憐憫からの感想なんですが(笑)
 で、Cパートで行方不明だった茜が黎真と共に登場いたしましたので次週は「ファイナル・ファイト」・・・、残り話数を考えますとそんなことはないか(笑) 以前も書いた通り創作は作者のものですから、本作の物語にはなんの不満もございませんが、構成については書きたいことが色々ございます。しかし、残念なことに当方にそれを「言語化」する能力が決定的に欠けております、トホホ・・・。