タイタニア 第24話『オネストオールドマン』

 ザーリッシュ卿は結局最後まで(まだ終わっておりませんが)頭良く見えないままでございました。まあ、彼の存在理由はイドリスと共に「タイタニア」の負の部分を担当していた訳ですから、これは致し方のないところなのでしょう。
 しかしここまで24回もあったのですから、どこかで艦隊運営の見事さですとか勇猛果敢なところを描いておいても良かったのでは? と感じたことも事実でございます。田中先生がこの作品を書かれたときの「意欲のなさ」が残念でなりません(笑) …憶測ですけどね。
 「銀英伝」で「良い独裁者」と「悪い(失敗した)民主主義」の対立を描いていたのと同じ構図を持つ本作に余り乗り切れなかった、というのは強ち間違っているとも思えません。目先を変えようと色々努力の跡は見られたものの、では成功していたのかと考えますと、う〜ん。
 この頃は田中先生自身が「スペオペ」から足を洗おうとしていた時期だったように記憶しておりますし、思い入れなんかなかったのだろう、だから未完のまま放って置いてるのだろう等と思っておりましたが、番組内で「4巻を書こうかと…」と発言なさっておりました。
そういうことは番組が始まる前に語って欲しかった(笑)
 本作の流れから推測いたしますと、来週ザーリッシュ卿が倒されて「おしまい」のようですが、お話としてはそこからが本番なのですから「半製品」でお客に供すというのは、あえてこう書きますが「愚行」と書く以外ございません。
 NHKはこの作品が完結したのち(これは何十年先になるか分かりませんが)2期を製作する責任が(笑) …こういう時、原作者の了解をもらって俺が作品を完結させるぜ! という無茶な監督さんも悪くないなぁ、と考えたりいたします。