ドルアーガの塔 the Sword of URUK 第7話『常春の館』

 次のフロアに辿り着いたジルたちはメルトとクーパとも合流。そしてそのフロアの館には死んだはずのアーメイとカリーがパーティを出迎える。そこは「二度と会えないけど会いたい人と会うための場所」という恐ろしいトラップのフロア。ウトゥやクーパは術中に嵌って次の階へ進む事を渋る始末、というお話でした。
 この作品はPRGを原作としておりますが、基本的に「青春物語」だと思って視聴しております。恋や挫折、不安や焦燥。「未来は明るさに満ちている」といった言葉がどれほど欺瞞に満ちていることかは、そこをかいくぐって来た老兵でなくとも知っていることでしょう。あてどもなく暗闇を歩く不安こそ「青春」の本質ですから悩み苦しむことが当たり前。
 でも人間ですから時には安らぎが欲しくなるのも必然でございます。特に経験の不足している若者であれば尚更だと。でも若者はそこに定住するわけにはいきません。青臭い理想を語って自分を鼓舞し、前に進むことが「若さ」の特権なのですから。
 ジルは本質を分かっておりました。気持ちの良い場所を離れて前に進もう、そこはここより酷い場所かも知れないけれど自分で歩いて行って見てみなければならない、と。それは
「夢は見るもんじゃない、追いかけるものだ」
 ということに他なりません。大変素晴らしい「青春物語」でございました。
 今回は他にも見所が沢山ございまして、ウラーゴンが案外良い奴だったことですとか、ヘナロはパズズの娘で「四騎士」回収と邪魔者の排除(アミナの命令?)が目的ですとか、四騎士のマイトがジルたちのパーティーに加わった(ウラーゴンが参加した場合ですが)。そして唯一の常識人(笑)「クム」の脱落。このパーティーとの道中も残り5回になってしまいました。