地獄少女三鼎 第十八話『スペシャルレディオ』

 今週はいつものように理不尽な結末というストレートなお話でした。
 「偶像」に想いを募らせて行く「知里子」が現実を知る「要」を怨む理屈は分かりましたが、その知りたくもなかった現実を見せた友人を「流す」には動機として(脚本が)弱かったように見えました。たとえば「要」の手紙だけが読まれるようになった、「要」がDJと親しくなったなど知里子の「心の拠り所」を侵蝕したから「流した」というのでしたら、納得はできなくとも筋は通っていたかなと考えてしまったことでしょう。
 で、もう一回視聴(笑) してみて気が付いた事は、知里子が要は同じラジオを聴いている「同志」だと思う場面です。あの瞬間知里子は要を同一視してしまった。全ての感情を共有していると錯覚したからこそ、別のものを見ていたと知った瞬間の喪失感に知里子は耐えられなかったのだと考えました。…男には分からない感情に違いはないのですが。
 あの程度で流されてしまう酷いお話は、この作品の持ち味ですから納得はしました。でもまあ、思春期の女の子(の一部)の思考回路は恐ろしいというのが今回の結論(笑) でした。
 残念だったのは「あい」と「キクリ」のお手紙が読まれなかったことでしょうか。どんな内容の手紙だったのか知りたかった(笑)