テイルズ オブ ジ アビス♯14『閉ざされた過去』

 パーティーメンバーの過去と現在を描きながら先へ進む展開が続いております。今回はガイとヴァンの結びつき編及びアニス編。アニスはこのパーティーでは年少ですから特に描くべき過去はなかった、と(笑) 玉の輿に乗りたがった理由ぐらいではございましたが、スタッフも不憫に思ったのでしょうかガイとの間にフラグを立てられたようです。
 前回も「あっさり」と書きましたが、今回も実にあっさりと因縁話を流して行きます。ガイの姉がルークの父親(直接ではありませんが)に殺されてしまった場面、その結果ガイの心に芽生えた憎悪、それらの感情が復讐の機会を窺いながらルークと接しているうちに消えて行った過程などは、これだけで一篇の物語が作れそうなものですが「あっさり」描写でございました。
 この辺はバランスが難しいですね。単純に濃ければ良いというものではございませんし、薄すぎますと奥行きがなさ過ぎて物足りません。スタッフにしてみれば徹底的に描きたいのかもしれませんが、そうしますと一年くらいの放送期間は必要でしょうし、しかし現実の製作状況に余裕はない(憶測)。ですから「必要最低限」の描写に留めて後は「察してくれ!」といったところかもしれません。
 最近はアニメに限らず「懇切丁寧」な状況説明に慣れてしまい、この程度の「説明」では満足しなくなってしまいましたが、欠けている部分を「想像」したり「推察」することは決して苦痛ではありませんで、むしろ楽しみであると思い至ったりいたしました。