鉄のラインバレル ♯15『ベクトル』

 先週最後のカットで訳ありげに登場していた「矢島英明」くんは、今週出番はございませんでした。バラバラになっていた彼が復活するタイミングは、同じく死亡した石神社長が復活する時でしょうか? だといたしますともう少し先になるのかもしれません。
 番組が始まったときには、抑圧された自尊心が解放された途端肥大した中学生の操る少し毛色の変わったロボットアニメかと思っておりましたが、今回は正統派ロボットアニメしておりました。制作者サイドとしては「真面目」にそうしているのか、それとも「パロディ」としてこの展開にしたのでしょうか、見当違いで迂闊な事を書いてしまいそうです(笑)
 「耐える」というのは正統派の燃える作品では当然の仕掛けで、その後主人公の著しい成長が促されるという展開になる訳でございます。味付けとして「親しい味方」の犠牲などありますとそれはもう満貫(笑) で、今回は11話で登場していた「ジュディー」さんがその貧乏くじを引いておりましたが、加藤機関の沢渡を道連れであれば悔いはないでしょう。
 こうして観ていれば間違いなく「正統派」なのですが、ここまでのお話作りがございますから素直にそう観る事ができない気持ちもございます。最後まで観てみませんとどちらの志向が強かったのか判断が付きかねる仕掛けなのでしょうかしら? 「真面目」ですとか「正統派」というものが忌避された時代を知っておりますと、どうしても疑り深くなってしまうようです。
 桐山の興味が加藤機関に向いてみたり、冒頭書いた矢島くんの動向ですとか、もちろん浩一の成長など物語は佳境へ向かって加速したようでございます。…ところで、最終回を迎える前に一度くらい「あなた最低です」ではなく「いっぺん死んでみる?」と(ry