キャシャーンSins 第13話『過去は目の前に満ちる』

 ルナを探す旅の途中巡り合った「ブライキング・ボス」の口から語られるキャシャーンの過去のお話。オージが製作者だったとか、キャシャーンたちは失敗作だったとか。レダが妙に色っぽい理由も「女性」としての機能が不完全ながら生きている名残なのだと納得。
 相変わらず暗い内容で、世紀末とはこういうことかと思わずにはいられません。その中で「世界は美しさに満ちている」「どこにでも美しさは溢れている」と感じる「リンゴ」の描写が愛おしい。大人が回り道をして結局目的の道を見失ってしまうこととは対照的に、直感で本質を見抜くというこの「リンゴ」というキャラが登場していなければ、本作はもっと殺伐としていたでしょうし、私は観ていなかったかもしれません(笑)
 初回から登場していましたから、そういう役割を(スタッフから)背負わされているのでしょうし、構成の勝利と感じております。彼女の「滅び」も大分進行しておりましたが、なんとか救いがあればと願って止みません。
 今回からEDが世良公則さんの「蒼い影」に変更されました。前回劇中に使用されていた曲でこの作品にあっている曲ではありますが、前回までのKANAさんが歌う「reason」が各エピソードを観終えた時、どんなに重い気持ちであっても救われる(浄化?)気持ちになれましたので少し残念でございました。
 「終りがあるから こんなにも求め合うの」と歌うKANAさんの透明感溢れるあのEDに救われた、と海は書き記します(笑)