ケメコデラックス!第八話『ブラック☆ガール』

「ラーメンとアバンチュールに火傷はつきもの、痛みを恐れて己の殻を打ち破ることはできぬ!」(ラーメンキング・ケメコのお言葉)
 さして意味のない行為に、さも深い真理が隠されているような描写をするというのはどの作品が起源だったかと考えて見ましたが、「うる星やつら」以前が思いだせません(笑) それほど押井さんのインパクトは強かったわけですが、今回はそのパターンを「ダミー」に使いつつリョーコの秘密の一端を描いたお話。
 ケメコの馬鹿騒ぎとリョーコと三平太のエピソード。その二つの場面を自然に繋いだり、場面転換のスムーズな流れの演出に感心いたしましたが、ラーメン店のシーンがお話の筋と直接リンクしていなかったのは残念。このふたつのシークエンスになにかしらの関連性を持たせてありますと最高だったのですが。まあ、そんな無粋なことを考えないでケメコの活躍を笑って鑑賞する姿勢が本作では正しい観方だと思います。
 噂では13回で終了するような話なのですが、本当に丸く収まるのでしょうか? 次週予告を見ていたら次のお話もメインストーリーに関係のなさそうなエピソードでしたので、一抹の不安がございます。