テレパシー少女 蘭 第23話『蘭、埴輪の声を聞く』

 この作品における留衣くんの役割は「ストーリーの補足説明」といったところで、今回も埴輪やその時代について博識を披露しておりましたが、同じようにセリフで説明をしているというのに他の作品のように「鬱陶しく」感じないのは「ストーリーを語ってはいない」からなのかもしれません。彼が語るのはあくまで最低限の「補足」ですからね。
 お話としては9話の神様を拾った話と同系統でしたが、今回は内容の割りに時間が不足気味で、やや消化不良に終わったように見えました。前後編にして故郷を失くしてしまった「ハーニン」の悲しみや、死してなを残ったその意思の力、杉の木との係わり合いなど掘り下げますと数倍泣けるお話になったのにと、少し残念でございました。
 作画は翠と牛の力比べのシーンや、翠の妄想シーンなど、所々でこの作品の品質を超えたものが拝見できて嬉しゅうございました。ところであの埴輪を見て「おーい!はに丸」を思い出した方もおいでだったことでしょうが、私が「アリスソフト」を思い出したことは誰にも言えません(笑)