地獄少女三鼎 第七話『うそつき』

 今回のお仕置きは心にダメージを与える「罵倒プレイ」という高度なSMでございました(笑) どこを目指しているのかと(ry
 今回は「誰を地獄に落とすよう依頼したのか?」を推理するお楽しみがございまして、この演出はパターンになりかかっていた本作で良い変化だったと思います。「推理」といっても「母親」か「鷲巣」の二者択一でしかございませんでしたし、ここまで観てきた者としてひねくれた見方が身につきましたので「母親の悪行を必要以上に描いていているのだから鷲巣」という結論にたどり着く事は、そう難しくはございませんでした。
 「ひねくれた」物の見方をしなくても世の中には「親しき仲にも礼儀あり」という言葉がございまして、友人だからこそ立ち入らない、立ち入ってはいけない領域というものがあるわけで、その点で鷲巣くんは友人として失格だったと言えるわけです。結果的に鷲巣くんの行為は「好意」の押し付けであり犬尾くんを精神的に追い詰めただけでしたから、「お仕置き」場面で「チーム・地獄少女」が罵った言葉は適切でございました。
 理屈ではそうなのですが、一番地獄に落ちるべき相手は「母親」だという印象は変わるものではございません。ただ今回は犬尾くんの精神状態の変化が「見て分かる」ように描いたことで、人の心の理不尽さを浮き彫りにできたと思いました。そしてラストシーンで犬尾くんの心も「別の世界」に落ちていったという描写は、ここまでの今シリーズで最高の後味の悪さ(本作に限って、これは私の褒め言葉になります)だったと記しておきます。