タイタニア 第5話『憧れと、誇りと』

 「神」に憧れた王妃ラティーシャと「神」に仕えたことを誇りに思っていたタイタニア駐在武官エルウィンのテュランジア公国にまつわる悲劇のお話。この悲劇もタイタニアの支配している星々では「よくあること」でしかないことが、ジュスランの醒めた態度からうかがい知る事ができました。そうしたことに慣れてしまったタイタニアは「崩壊」へ向かっているのだということを暗示したエピソードかもしれません。
 内容はともかく、作画がそろそろ怪しくなってまいりました。作画監督が必死になってメインキャラや、今回でいえばラティーシャのような綺麗な女性キャラの修正をしているいることが分かってくるレベルに突入してまいりました。まだ「正視に耐えない」といったレベルではございませんが、動画のギクシャクした動きがこれ以上進んでしまいますと作品全体に及ぼす影響(DVDのセールス)が心配されます。
 それとここまで観てきて気が付いたことは「画面が明るすぎる」ということです。いや、家のテレビの問題ではなくて、綺麗に見せようとして画面全体が必要以上に「美しく」仕上げていると言う事がひとつ。もうひとつは「影」が上手く使われていないことでしょうか。画面に陰影がないわけではございません。ただそれは「物理的」な影ばかりで「心理的」な影が効果的に使われていない事に因る印象かもしれません。
 基本的に「陰謀」が主題の作品ですし映像作品のアニメですから、人の心の内側をセリフで説明するというのは野暮だと思っております。ドロドロした心理描写の時に「暗さ」を使うだけでも随分印象も違うのにと感じてしまいました。
 次回は久しぶりに会戦エピソードみたいですから、作画を気にしないで(CGがメインでしょうから)視聴できそうです。