ブレンパワード 第14話『魂は孤独?』第15話『一点突破』

 勇を乗せないで戦っていたユウブレンは海面に漂っていた。その頃勇はノヴィス・ノア上でユウブレンに悪態を付いていた。それが聞こえたかのように勇の元に戻るユウブレン。もの凄く人間くさい描写でございました。
 オルファンの浮上はバイタルネットの効果で止まっていたように見えたが、上空のグランチャーとブレンの戦いは続行中。ラッセは無茶な戦いをしてカナンに叱られる。遅れてやってきた勇はジョナサンと対峙する。そこでジョナサンの口から「お前の姉ちゃんと母ちゃんは頂いたぜ(性的な意味で)」と告げられ勇は動揺するが、その場は撤退命令でドロー。
 ノヴィス・ノアに戻ってきたブレン隊。そこで国連のオルファン浮上阻止作戦の中止とか、ラッセの無茶は白血病のせいだとか、男と女の本質論議とか色々ありまして、勇の情報からオルファンの弱点をつく作戦が決行されることになった。(第14話「だいたいあってる」あらすじ)

「オルファンは生物的なものだから」ということで、国連の作戦中止命令を無視してオルファン攻撃に出るノヴィス・ノアのブレンたち。勇はオルファン上部の中枢神経回路を「チャクラによって増幅させた爆発」で狙うが失敗。しかしこれは囮で本命は体調不十分なまま出撃しているラッセが狙うオルファン下部にある「女性のフィギュア」だった。・・・これはどう見てもアレでございました。子供向けでない時の富野監督の暴走はどうしてこう直接的描写に(ry
 上空では勇はまたもやジョナサンと対決していたが、ブレンの生体エネルギーを自在に操ってジョナサンを退ける。ジョナサンはバイタルネットに絡め取られ何処かへ消え去った。
 ラッセブレンも勇の使った「チャクラ」を使うが失敗、しかしブレン自身の意思でラッセを排出した後オルファンへ特攻をし爆発したのだった。(第15話「だいたいあってる」あらすじ)

 「富野節」というものが何を指すのか正確に理解しているわけではございませんが、今回の2本が多分それなのだと思います。情念の爆発といえばよろしいのでしょうか、「人間の女達が母になる事をしなくなった。それで子供達は奈落に落ちる」ですとか「女が母になる事をやめて、男もそれを許したんだ」「生存競争を自分に向けたらエゴだけが育ったんだ」なんてお話を聞かされますと「これロボットアニメだったよね?」と一瞬錯覚してしまいます(笑)
 そうは書きましたがそこは百戦錬磨の御大ですから「面倒くさい」ところを無視しても作品としては立派に成立しているところが流石でございます。物言わぬ、表情すらない「ブレン」がクマゾーたちに掃除されたり海鳥たちが集まると嬉しそうに見えたり、自らの意思でオルファンに特攻をかけたり、その時自分の乗り手であるラッセを巻き込まないよう置いていったりする「人間臭さ」を絵と演出で見せてくれます。
 こういう作品を観ますと、この監督を使わない手はないと思うのですがどうなんでしょうね。ガンダム以外で御大の新作が観たいものでございます。