鉄腕バーディーDECODE 第12話『DOOMSDAY』

 (神に)選ばれた人間だから、というシャマランの根拠の無い自信が真っ先に(文字通り)打ち砕かれて、その後に巻き添えで次々に消えてゆく描写は秀逸でございました。恐怖を感じる暇もなく死んでゆくから「見えざる死」なのだと納得いたしました。その意味では連邦の攻撃の方が残酷でして、地球の人間としては「リュンカ」の方がましなのかもしれませんね。
 恐怖を伴わない「死」は支配・制圧しようとする側からすれば、支配すべき生物がいない世界を作ってしまう「リュンカ」は意味の無い兵器なのかもしれません。しかし連邦のように高度に文明が進んだ世界でも、その効果を知りたくて「火遊び」をしてしまう勢力がいるようで、それらしい描写が今回ございました。うん、きちんと説明してくれてありがとうございます(笑)>スタッフさま
 破滅への描写が緊張感を高めてくれた一方、つとむの決意が爽快感を与えてくれました。主人公はこうでなくてはいけません。室戸にひやかし半分で「好きなのか」と聞かれても、真っ直ぐに「好きです!」と答えるまでに成長したつとむなら「奇跡」というものを見せてくれるのではないか? と期待せずにはおられません。
 その前段としてつとむに小夜香との日々を見せて、自分の気持ちを確認させてから走り出す演出は「ベタ」ではありますが、「ベタ」には「ベタ」なりの意味と効果があるわけでして、今回はテレもなくこれを使用したからこそ「好きだ!」が生きたと感じました。
 残り時間は1時間ですが、なんとかなりそうな期待を持ちつつ次回へ!